私は「繁盛店」という言葉を、単なる売上やにぎわいを示す言葉としては捉えていません。
繁盛店の原点とは「ファンづくり」であり、その本質は“人と人との関係”にあると考えています。

商売の基本はシンプルです。
その人のを解消し、喜んでもらい、その対価をいただくこと。
しかし、この“不”は決して表面的な困りごとだけを指すものではありません。
「安くしてほしい」「早く欲しい」といった要望の裏には、もっと深い“本音”が潜んでいます。
「本当にその人は何を求めているのか」「何に困っているのか」──そこを掘り下げて理解しなければ、真の“不”は解消できないのです。


絆と情でつくる店

では、どうやってその“不”にたどり着くのか。
答えは「情熱」と「愛情」と「絆」です。

店主(経営者)が情熱を燃やし、愛情を注ぎ、そして人との絆を育てていく──その積み重ねの中で、信頼が生まれます。
信頼はお客様をファンへと変え、ファンはやがて繁盛店を育てる大地となる。

これが、私が提唱する「絆情店(はんじょうてん)」という考え方です。

絆情店(はんじょうてん)とは──人のを解消し、ファンを育て、情熱とキズナで「ひと・モノ・コト」をむすぶ店である。

繁盛店とは、数字の結果ではなく、情熱と絆が築いた“信頼の証”なのです。


現場から見える繁盛の本質

私は35年以上、数多くの店舗づくりに関わってきました。
その中で強く実感しているのは、繁盛している店には必ず「人の温度」があるということです。

どれほど洗練されたデザインであっても、どれほど大規模なプロモーションであっても、そこに人の情熱や愛情がなければ一過性で終わります。
逆に、小さな店でも、店主が本気でお客様を思い、地域と向き合い、地道に絆を育てている店は、必ず繁盛店へと成長していきます。


BOSS思考の結論

繁盛とは“結果”ではなく“必然”です。
数字に現れる繁盛は、情熱・愛情・絆という「見えない資産」を積み重ねた結果にすぎません。

だからこそ私は声を大にして言いたい。
「絆と情の店こそが、真の繁盛店である」と。